【症例1】
閻○○、男性、12歳。
主な症状:浮腫、乏尿、尿蛋白(++++)。ネフローゼ症候群と診断され、1985年3月15日に入院した。52日間にわたる漢方、西洋薬の治療で、ある程度の好転が見られたが、根本的な改善がなかった。退院したときから、腎康丸による治療を始め、続けて2クール服用するように指示した。その結果、各症状が完全に治り、尿蛋白もマイナスになったので、治療を停止して、状況を観察することにした。その後、8年間追跡調査を行ったが、再発はなかった。
【症例2】
姚○○、女性、7歳。
この患者はネフローゼ症候群発病の2週間後の1988年11月3日に入院した。主な症状は浮腫、乏尿、腹水、尿蛋白は(++++)。2クールを通じて腎康丸を服用したところ、症状も尿蛋白もなくなったため、腎康丸の服用を停止した。その後の患者の状況はずっと安定で、5年間経過しても、再発がなく、全て正常になっている。
【症例3】
郭○○、男性、7歳。
この患者に入院前3ヶ月にわたって、浮腫、乏尿などの症状があって、尿蛋白は(++++)であった。色々な治療を受けたが、あまり効果がなかった。1988年11月21日に「難治性腎臓病」として入院した。入院後、病状が軽くなったり、重くなったりして、きわめて不安定であった。漢方、西洋薬による治療で、病状がようやく緩和され、尿蛋白も(+)になったところで、退院したのである。入院時間は半年であった。退院直後から、腎康丸を服用し始め、2ヶ月後に尿蛋白がマイナスになり、2クールの治療で、患者の状況が完全に平穏になった。その後、4年間経過しても、全ては正常で、学校生活も再開していた。
(『東洋医学』1995年2月号)
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