レインボー会 矢野真理子 |
私が発病したのは、平成5年春でした。腎生検の結果、微小変化型ネフローゼ症候群と診断されました。半年程、入院治療しました。退院後は通院でステロイドを服用し、半年後に治療を終了しました。しかし、1年後に再発と驚きました。再発という言葉さえ知らずにいましたから。また、1年かけて治療をし、薬の服用が終わりました。すると、今度は、半年で再発でした。
この時私は、もう治療が嫌で仕方ありませんでした。でも、続けるほかありませんでした。次の再発は3ヶ月後でした。治療の途中、ドロップアウトしたこともありました。平成12年、何度目の再発でしょう。もう諦めて薬を服用していました。死ぬまでステロイドを飲んでいれば、再発はない。病院で、「再発です。」と告げられる度に、そう思いました。
そんな折り、友人からレインボー会の会報を教えてもらいました。とても驚き、希望を持った事を思い出します。しかし、パソコンを使用したことのない私には、勇気が必要でした。勇気を出してレインボー会に電話を掛けたところ、吉田さんが電話口に出てこられました。とっても安心する対応でした。
腎康丸を服用し始めたのは平成13年の初めでした。プレドニゾロンは平成14年6月まで服用していました。その後、プレドニゾロンを停止し、腎康丸だけの服用となりました。ここからが本当の挑戦でした。プレドニゾロンを停止して3ヶ月目に、最初の難関にぶつかりました。持病の喘息の発作に襲われ、入院しました。長い間服用したステロイドを止めた為、それまで抑制されていたアレルギーが一度に出た感じでした。ステロイドは停止しても、その影響がすぐには完全に消えないのにもびっくりしました。
ベッドの上で、もう駄目だろうと落胆し、頭の中はネフローゼ再発の心配でいっぱいでした。退院の日が決まり、腎臓の検査をお願いしました。結果は、尿蛋白がマイナスでした。この時、腎康丸の効果を確信しました。今までとはやはり違うと。
平成15年、また新たな年を迎え、私の脳裏にも観察段階という言葉がよぎるようになりました。反面、もし腎康丸を止めて、また、再発したらという不安もありました。腎康丸の治療を終了して、観察段階に入ったのは5月でした。嬉しいはずなのですが、やはり不安でした。冷蔵庫の中にお守りのように、腎康丸を残したのは、私だけでしょうか?
私のネフローゼ闘病生活は10年間続きました。最初の7年間はステロイド治療を受けていましたが、再発を繰り返していました。その後、腎康丸を服用するようになり、1年半は腎康丸とプレドニゾロンの併用で、後の1年は腎康丸だけでした。腎康丸を服用している間は一度も再発しませんでした。治療を終了して観察段階に入ってから2年半が経過しています。今毎日元気に生活しています。
いつも心がけているのは自愛です。吉田さんがいつも掛けて下さる言葉でした。これからも、吉田さんに感謝する気持ちを忘れることなく、皆様のお役に立てれば幸いと思っております。
(平成18年3月1日)
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